カリマンタン島ダヤク族の“髑髏&全身骨格”骨人形カリマンタン島(旧ボルネオ)に暮らすダヤク(Dayak)族は、その昔首狩り族として名を馳せました。部族戦争が日常的に繰り返されていた当時、ダヤクの人々は、日本の戦国時代の武将さながらに、敵の大将の首を取ることが“勝利”の証となりました。かといって、“敵”以外の首をはねることはありませんでした。精霊への畏怖と、呪詛による生活サイクルの決定が存在した時代、ダヤク族は、一見原始的に映る風習の中で、部族長と呪術師の指導の下で、堅固な生活規範と部族集団としての秩序を守っていました。写真は、東カリマンタン州マハカム川上流部に暮らすダヤク族が鹿の骨を利用して彫り上げた頭蓋骨&全身骨格人形です。どのような目的で製作されたのかは定かではありませんが、造形的に見て完成度の高いアートとなっています。木製の台座には三個の頭蓋骨。その上に“シェー”のスタイルでコミカルに立つ全身骨格。右手は敬礼しているようにも見えます。構造的には、頭蓋骨部分が前面と裏面の二つの鹿骨の組み合わせで出来ています。それを、両足と左手から成る胴体部分に差し込んでいます。一方、右手は、胴体部分とは別の鹿骨で作り、それを接着してあります。サイズは、高さが台座を含み15.5cm、最大横幅が4.5cm、最大奥行きが3.1cm。重さはおよそ90グラムです。2個入手したものの最後の一個です。インドネシア文化宮 GBI=Graha Budaya Indonesia)は、インドネシアの24時間ニューステレビ局『メトロTV』東京支局がプロデュースするインドネシア情報発信基地です。インドネシア文化宮ブログサイト:http://grahabudayaindonesia.at.webry.info/